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きっと明日朝早くに先輩が
迎えに来てくれる。

と希望を抱いてから、
はや15時間

あやのこうじ

雨は止んで、
御日様が射してきました。

 

身体はずっと震えています。
多分血圧が低下している感じが
します。

もともと低体温で35.2~4度を
行ったり来たりで、
心臓も不整脈が出ていてキュンと
辛いのだ。

寒さのあまり、水は1滴も飲めませーん。

食事も合宿所に行く前日は
運悪く昼から食べていないし

合宿所に着いてからは、オニギリを
1個しか食べてない。

でも、寒さの方があまりにも辛過ぎて、
お腹がすいた感覚が無くなって
しまいました。

昨夜は木の下に立ちんぼうで
雨宿りしていたので、徹夜だった。

眠いのよ~。だから日中は、
ゴツゴツ石を下にして爆睡しました。

 

目を覚ますと。
やっぱりこれは夢ではなく
現実なのだ。

お尻とお股が痛いよ~。
お尻の下は尖った石がゴロゴロ
していて~、

お股が痛いのは、お股に樹
挟んで寝ているからだ。

私の選んだ陣地が急な坂の為に、
お股に樹を挟まないと、
寝ている間におっこちゃうのだ。

遠く下の方に、仲間が見える。

彼はここからいつ見ても、瞑想
している。(偉いにゃ〜

彼は国土交通省のお役人だった。
奥さんと子供2人いるのに、仕事を
やめて、魔法学校に退職金を
つぎ込んでいる。

相当な覚悟なんだろう。
だからあ~やって、真面目に
やっているんだよね。

 

そうこうしているうちに、

もう、夕方です

夕方

 

私は先輩が迎えに来ないなんて
ことは、1ミリも、疑っていませんでした。

なんで、夕方まで待たせるんやろ?

だども、だども。。。

夜8時ころになっても先輩は
迎えには来ませんでした。

まさか、本気で今夜も野宿なの?

そうだったんです。
2日目の合宿も野宿だった。

・・・・・・・・・・・・・。。 

生唾ごっくん

 

私が寝ていると、
変なものが私の顔の上を
歩いている。

一度だけ感じたことが有る感覚。
この足の長〜い蜘蛛を。

真っ暗だから何も見えないの
ですが、動きで奴の姿が判ります。

多分、毒蜘蛛だと察知しました。

 

毒蜘蛛

 

私は小学校5年生の時、
放送部で毒蜘蛛に刺されてから、

アレルギー体質になってしまい
ました。

きっと、その時の蜘蛛の再来では
ないかと、私は息をひそめました。

”毒蜘蛛が私の顔を通り過ぎるまで
決して動かない”

私はそう決めました。

息も止めて、

「うっ!うぅぅぅ、くるちい」

なのに、なのに、

 

奴め、私の顎をしっかり刺して
いったのだ。

顎は、みるみるうちに腫れて、
私の顎の3倍位の大きさになった。

掴むと小型のマウス位の大きさの
コブがあるのじゃい。

 

もう、2日も放置プレーされると、

「ヤリでも鉄砲でも耳かきでも、
何でも持って来い!てやんでぃ!」
って
だんだん開き直ってきた私でした。

 

<もう少し続くよ>

 

 

 


<前回から続く>

魔法学校の合宿一日目は、

はい。これで、野宿決定ですね

 

もう、いい。
オシッコしてやる。

寝床から少し離れたところに移動
して、オシッコをした。

真っ暗なのに、10時間も同じ陣地に
いると、大抵のものは見えてくる。

 

せっかくトイレットペーパがある
のだから、トイレに使うというより、

ミイラになっちまおう。

おぉ~さむ

手も足も首もグルグル巻きにした。

頭は帽子をかぶり、口には
ハンドタオルを巻いた。

私、どんな格好しているんやろか。

生きるためなら何でもするぜぃ。
あ~さむぃ、ぶるぶる。

 

新米サードステップの仲間の
Mちゃん、どうしてるかな~。

仲良しのMちゃんは、鎌倉の
住職だ。

天台宗の大阿闍梨とか言っていた
けどさ、こんなところで、こんな変な
ことしていて良いのかいな~。

 

瞑想もせずにいる私は、
こうやって邪念だらけっす

 


あれ~~?

ねぇ、ねぇ・・・

ヤバクね~っすか?

ぽつり。ぽつりと、
上からおしょんべん?

ちゃうちゃう、
雨ざます。

私、ととろみたいに、傘、ないんだよ~。

ととろ・雨

何で・・こうなるの(欽ちゃん)

 

せっかく寝ようとしていたのに、
雨が降ってきた。

絶体絶命。

これ以上体温を奪われたら、
本当にやばいです。

私は風通しのいい場所を
陣地にしてしまったようだ。
(なんという失態

私は直ぐに大きな木の下に、
へばりつくようにつま先立った。

雨は小雨だが、風が雨を運び私を
襲う。

雨は降ったりやんだり。

このままいつまで降り続けるのか?

座ったら、お尻はびしょ濡れになる。

この寒さの中、今夜は
徹夜になるのかい?

 

でも、きっと明日朝早くに
先輩が迎えに来てくれるまで、
あと8時間くらいの辛抱だ。

だから~頑張るのだ、
サードステップじゃん

え~~~~~~ん。

泣く女の子

この年で、なんでこんな体験を
せにゃならんのだ~。

 

 <まだまだ、苦労は続く>

 

 

☆☆☆   ☆☆☆   ☆☆☆

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☆☆☆   ☆☆☆   ☆☆☆

 

 

魔法学校の祝杯合宿のはずが、
なななんと、

湖が近くにある
山に放置されてもうた。

すでに何時間経っただろうか?

なんでお迎えに来てくれへんの? 

まさか、今日って、野宿

私の陣地って、殆ど崖よ 

横になったら、落ちるじゃんけ?
崖っぷち

↑ この絵はオーバーやけど、

いずれにしても、

私はここで寝てしまい、
意識を失ったら、

ズルズルと下に落ちてまうぞ~

落ちても死にはしない風景だけど、
相当の痛手を負うだろう。

その前に副校長の命令の、
半径5メートル移動厳禁を、
ズル剥けで違反してしまいますぅ。

 

だから、木にお股を挟んでストッパー
をかけない限り、寝たら落ちるのだ。

お股、痛くなるだろうな~。

下はごつごつの石と土で、
枕にする石も、斜めになっていて
寝違えそうだわぃ。

あ~ブルブル、寒いっす
私、半袖なのよ。

そうこうすると、魔法学校の先輩が
懐中電灯で照らし、
様子を見に来ました。

こちとら、喋っちゃいけないのだ。

(でも、わたし、捨てられた子犬の様に
震えているのよ!
っと、アピール懇願顔中  )

 

先輩:「ここに、2リットルのお水2本と、
トイレットペーパーを置いて
いくので、使ってください!」

 

(あ、あ、あ、あんさん、
その冷静な対応ってなによ!)

と心の中でつぶやくと、
先輩は次の新米サードステップ
の所に向かって行った。

先輩は、
何本ものペットボトルをどうやって
この真っ暗な山道に運べたんだろう?

 

いや~、もう人の事なんか考えて
いる場合じゃね~~っす。

 

多分、時間は夜10時を過ぎた感じ
がする。

はい。これで、野宿決定ですね

 

もう、いい。
オシッコしてやる。

 

<まだまだ奮闘・続く>

☆☆☆   ☆☆☆   ☆☆☆

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<前回から魔法学校の合宿の話>

サードステップになったお祝い
&スキルアップ合宿だと思って、

チャラい恰好をして合宿に
行ったものの、どうも様子が違う。

 

こんな私だって、
サードステップの端くれ

 

いつ、何が起きてもいいように、
持ってきた荷物の中身は、

ウインドウブレーカーや雨具や、
動きやすい恰好や補助食品は持参
してきている。

ただし~、

山に登る前に、
副校長は行き先も告げず、
荷物は一切持つなと言われ、

手に一度は持った傘などは、
敢えて置いてきた。

ただ、私は先輩たちと別れる時に、
先輩に同情するような悲しい目で
見送られた時、

これは尋常ではない事が待ち受けて
いるのでは?と、
ふと虫の知らせがした。

だから、私は出かけに
ハンドタオルと帽子。
スティク状のサプリメントと、
コンタクトケースをわしづかみに
して来た。

副校長から、

自分の場所が決まったら、そこから
半径5メートル以上は指示があるまで、
勝手に動いてはいけない!

と言われていた。

既に山を登ってから、
かれこれ5時間が経とうとしている。

多分時計が無いから分からないけど、
確実に真っ暗に近づいている。

みんな、どうしているんやろか?

さむいよ~。

山の夜の気温は、
今は7月初めだけど、
3月くらいの気温の様な感じがする。

今更に思うけど、
外人組のサードステップらは、
夜まで放置されることを知っていた
んだわ。

だから、ダウンジャケットに毛糸の
帽子、オヤツまでも、ダウンジャケットの
内側に忍ばせて、

やけに見た目が肥っていたじゃんけ。

くそ~あ奴ら、ズル・しくさって!

と、日本人の真面目さを憂う。

 

だから、戦争に負けるんじゃ。
このまま凍えて死んじゃうやんか

おだぶつ~。。
ち~~~ん。

お陀仏あんぱんまん

 

あれから、何時間経っただろうか?

 

もう、真っ暗くろすけやん。

 

なんでお迎えに来てくれへんの?

 

まさか、今日って、野宿

私の陣地って、ほとんど崖よ。

 

横になったら、落ちるじゃんけ?

 

<続く>

 

 

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<前回から合宿のお話しが続いてます>

現地に着いたばかりで、
おにぎり1個しか食べさせて
くれないで、

どうも、湖ではなく、山を登るようだ。

途中で合流した外人達は、
全員ダウンジャケットを着て、
毛糸の帽子をかぶっている。 

ポケットにはチョコレートやお菓子や、
ポットには温かいコーヒーとか、

何やらリュックまで背負って、
たいそう荷物が多いじゃん。 

 

こやつら、大層な装備して
ななな、な~んだい。

 

 

バカボンおまわりさん

 

 

 こちとらはのう、
副校長の指示のもと、な~んも
持っとらんけん。

私なんぞは、
お祝いパーティー合宿だと
思って
いるから、

チャラチャラした夏物の
可愛いドレスを着てきた
んだもんね~。

 

 

副校長は、ある程度山登りをすると、

「自分の気に入った瞑想する場所を
探しなさい。

他の人達とは見えない程の
距離を置いて、

自分の場所が決まったら、そこから
5メートル以上は決して動いては
いけません。

コチラの指示があるまでは、勝手に
動いたり話をしてもいけない

と言葉を残して、山を下りて行った。

 

まぁ、いつもの事だけど、
与えられる課題は厳しいのぅ。

と、思っていたが、
待てど暮らせど命令の解除は
ありません。

時計も何も持ってないから、
何時だかわからんけれど、

山を登ったのが1時過ぎくらいで~、

もう陽は暮れかかっている。
多分6時前じゃないかな?

退屈やな。

周りは岩だらけで、ケツが痛いし、
昼でも寒かったけど、

陽が暮れると、

お~~~さみぃっす。

 

さむいっす

 

 

わたち、どうなるねんな~。

 

<まだ続いてまう。
    それでいいのだ~>

☆☆☆   ☆☆☆   ☆☆☆

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