次男の小学生時代の同級生の母、
Kちゃんと出会ってから何回もしない時に
彼女は私にこう言った。
Kちゃん:「顔は違うんだけど、
那旺ちゃんって私の従姉妹に凄い似ているの。
従姉妹も少し変わった人なんだけどね!
那旺ちゃんと私は全然違うようで、
でも私と似たものを持っている様に感じるわ。
こういう風に思うのって、これで二人目よ。」
Kちゃんは優しくて、
とってもピュアでいい人なんだけど、
なんかがズレている様な・・、
かと言って何一つもズレていない様な・・、
私にとって、訳のわからない存在だった。
でも、気になる人には変わりない。
それからもう20年が経つけれど、
ここ10数年は私が引っ越したこともあり、
彼女とはあまりやり取りはしていなかった。
彼女とはPTAのママさんバレーで一緒にやっていたが、
その後、物足りなかったのか、
もっと上手くなりたかったのかはわからんけど、
二人とも同じバレーのクラブチームに入った。
知らなかったとはいえ、
かなりランク上の厳しいクラブチームに入ってしまい、
入った以上はしっかりやらねばならぬ掟がある。
新人の二人は、ヘーコラしながら、それでも
楽しくやっていた。
(うわ〜エロヘロですたい。Kちゃん。。)
Kちゃんを⇨「変わった人」⇨
それをどう表現すればいいかというと、
「人生の生き方が下手くそな人」という意味かもしれない。
「正直すぎる人」とも言える。
そこらへん位までなら私には理解できる。
実際そういうタイプのクライアントさんが
私のところにも多くいらっしゃる。
でもだいたいそういうタイプの人は、
人に疎外されて自信を失い小さくなっているか、
人に悪く思われるのが怖いから、自分を出せないとか、
逆に人が怖すぎて、自分の感情を感じなくさせたり、
怒りとなって強気に出てしまい人間関係が
上手くいかないと悩まれている。
しか〜し、Kちゃんは少し違っていた。
間違ったことは違うとハッキリいっちゃうし、
大人数の前でも、社会的に偉そうな人に対しても、
自分の意見はきちんと言った。
例え自分が不利になるとわかっていたとしても、
臆せず言ってのけた。
人生の指針を、
「好きか嫌いか!」「心地良いか心地悪いか」で
シンプルに決め、決して不快なことはやらなかった。
では、それがワガママと言えるかどうか!
彼女は人の嫌がること、面倒臭がることも
率先としてやることも多々ある。
それも、愚痴や文句も言わず、楽しそうに。
裏表がなく、全てにおいて平等で、
他人の子供たちもかわいがった。
Kちゃんの目を見ればわかる。
本当に愛おしそうに子供らを見ている。
決して偉ぶる発言はしなかった。
陰口も言わなかった。
何れにしてもハッキリと意見を持っていた。
ただ、そこには攻撃的なものは見つけられず、
理不尽なことは理不尽だと、「NO」と言った。
時には、周りから総すかんを食い、
「あなたは我が儘だ、世の中とはそういうものじゃない」
と、社会的に常識人なる人に諭されていた。
もちろん姑にも夫にも、家族にも、
「あなたは我が儘、馬鹿だから!
あなたは甘い!」
って言われていた。
(もう、聞きたくないもん)
これは20年以上も前のことであって、
あの頃の私はこの常識人たちと変わらぬ人間だった。
つまり心理の勉強も当然していない時期で、
みんなと同様に、心の内と行動は別だった。
決して正直ではない。
心の内と行動が違う常識人の筈の私に、
Kちゃんは、こう言った。
Kちゃん:「家族でさえも呆れられてる私に、
那旺ちゃんは私の事を否定せずに受け入れてくれた
初めての人なのよ」と。
果たして私がKちゃんを受け入れたのかは分からないが、
否定する理由が見つけられなかった。
と言うより、私にとって
Kちゃんそのものが新鮮であり
とても興味深かった。
周りに臆することの無いこの強さ、そして
純粋性はいったいどこからやって来るのか!
それから20年経ってKちゃんは体現して
その答えを見せてくれた。
(続く)