(前回からの続き)
やっぱり地上げ屋さんはプロだなぁと
感じたのはこの時でした。
H君の喋り口調で・・・、
「こいつは弁護士じゃないな」
っと、直ぐに見抜いた地上げ屋。
目がピカッとした。
(刑事のような眼差し。。見たな〜〜)
この大阪人、
やっぱり洞察力はかなりある。
地上げ屋さん:
「そろそろどうでっしゃろか。
本題に入りまひょか?
はっきり言ってくれまへんか?
おいくらになりますかね〜。
ここをお引越しされる費用なんですが・・」
っと、自分のペースを取り戻したかのように
地上げ屋は話す。
まるで、娘の彼氏が「お嬢さんを嫁にください!」っと
やっと言えた瞬間みたいな・・・、
ちょっとバツが悪くって、
かといって応援したくなるような気持ちになる。
(ちなみに私には娘はいないです)
那旺:
「地上げ屋さんの言ってる意味が
よくわからへんわ〜。
私にちゃんとわかるように、
説明してねん。(また悪趣味が私をプッシュする)」
地上げ屋さん:
「お宅さん、こんなこと言って、
ホント、申し訳ないんのは重々承知です。
急な話なんですが〜・・、
10月までに出て行ってくれはる
お気持ちはありますん?」
那旺:
「だって〜、嫌だって言って一人だけ残ったら、
最終的にはブルドーザーに敷かれて
ドドドドど〜で、
ギュギュとぺったんこになって、
私、死んじゃうんだよね?
まだ、もうちっと生きてみたい。」
(大人をからかっているお茶目なオラだす)
地上げ屋さん:
「もう、冗談はやめてくださいよ。
そんなこと出来るわけがない
じゃないですのん。
今のこの時代。。
居住権って〜奴があって、
その法律は私たちからした手強いんですわ。
変なことしたら、スグに捕まって
おまんま喰いあげでっせ、わてらの商売。」
那旺:
「そうなんだ〜。
あぁ〜〜、よかった
命拾いした〜〜(ほっ!)」
馬鹿正直なH君は、
きっと私のこういう会話が
怖いんだろう。
だって、私の本心は、
ここを出るのには全く抵抗はないし、
むしろ望んでいることを
H君は知っているからだ。
じゃじゃじゃん。
そうなんですぅ。
それどころか、
私は、別にお金が欲しいわけでもない。
どうせ、近々出ようと思っていたけど、
なかなか踏ん切りがつかなかっただけで、
そんな私に、家賃6ヶ月分は払わなくて
良いと言われ、
敷金2ヶ月分も返金してくれて、
さらに引越し費用まで出すだと・・。
何も頼みのしないのに、
勝手に地上げ屋さんが、
すまなそうな顔をして、
申し出てくれているのだ。
それって、どうよ。
いったい、宇宙は私にどれだけ
プレゼントをしたいのじゃろうか!
と、調子こく。。
愛されとるぅ
そんなこんなの余裕交渉だから、
大阪人とのこんな素敵な時間を
楽しまなきゃって、ただ思ってる。
真剣にお仕事をしている地上げ屋ッチ
からしたら、こんな悪趣味な人
を相手にするなんて、
マジ、始末に負えないのもよく分かる。
それにしても、
私って交渉ごとが大好きなのだ。
特に潜在意識のコミュニケーションが。
だからカウンセラーのお仕事もワクワクする。
多分前世で相当やってきたね。
今までも、絶対無理だって思われていることを
何度かごそっとひっくり返した
こともあるのだ。
わ〜いアソンジャオゥ
日本中を飛び回って忙しく
お仕事をしている地上げ屋さん。
もうちょっと遊ばせてください。
(まだ続く)
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