(前回からの続き)

 

地上げ屋を泣かす一番の方策は、

「連絡が取れないこと」だと、

後になって、
地上げ屋さんは教えてくれた。

 

それを聞いて・・、

私は無意識的に先制パンチ

を送っちまっていたようです。

 

そんなこんなの得策で私の場合は、
住人の中では交渉が最後になっているはずです。

地上げ屋さんと交渉する前に、
上の住人のところへ行って、

どんな交渉を成立させたのか
様子を聞いておこうっと

・・・・・・・・

 

あの真面目で誠実な上の住人が
教えてくれたことは、

集会で住人が団結する話は、結局
うやむやになったようだ。

日頃、交流が全くない者ばかり
なので、団結するのは難しい
だろうと思ったけど、

地上げ屋の方が一枚上手で、
個人的にうまく取りなして、

個人交渉を進ませたのだろうと!

 

 

上の住人:
「私の場合は、佐川急便に引越しの
見積もりを出して貰い、

クーラーの取り付け費3台分とか、
細かく算出したモノを地上げ屋に
出したら、すぐに合意しました。

自分としてはここしか取れるところ
がないと思ったから、

結構多めに申告したのに
意外にもすんなり成立しましたよ。」

 

那旺:
「そうでしたか。

ちなみに引越し費用はいかほど
請求したんですか?」

 

上の住人:
「契約した時点で、一切
他言しないという約束なので、
それは言えません。」

 

なるほどね〜。

引越し費用なんて、
どう多く見積もっても20万も
行かないだろうに・・・、

なんで引越し費用だけに、
上の住人が固執したのか、
私は不思議でならない。

 

お金をより多く取る為にはどうしたらいいのかを
優先させすぎて、その方法が、
引越し費用でしか、
取れないと思い込んでいるみたい。

取ろう取ろうと思うと、気が焦って
大きなものが見えて来ない。

すると、選択肢が限られてくる。

 

私がセッションをやっていて常に感じる
ことは、

クライアントさんの作っている悩みは、
選択肢がまだ他にもあるにもかかわらず、
見えてない=ないものとして生きている
状態にあります。

悩んでいるせいで、筋肉を硬直させ、
かといって首にも腰にも力の入らない状態。

で、自分を小さくさせているから、
宇宙からのアイディアが入って来ないのだ。

 

私から見たら、上の住人も緊張のあまりに
自分から白旗振っている感じがした。

やっぱり推察した通り、
ちゃんと真面目な方みたいだ。

 

どうせ、出て行くと決めているなら、
もっとやり取りを遊んじゃえばいいのに。。

 

・・・っと思いつつも、
この親切な住人の今後の人生を祝福
して(もちろん心の中でですよ〜)
帰りました。(一階下に)

 

まだ、
一人しか情報は収集していないが、
これで十分なネタだと思った。

 

         

 

数日後・・・。

 

ピンポ〜ン。

おっ!時間ぴったし。

地上げ屋さん、営業マンみたいに
やる気満々だぁね。

 

「わ〜い、大阪人大阪人

ヤクザ屋しゃ〜〜〜ん

おっとっとっと・・ヤクザやじ〜ゃなくて。。

地上げ屋さん地上げ屋さん

どうやって遊んで貰おっかな〜。」

 

仲良し2

(はい、これから第1ラウンド。チ〜ん

 

 

地上げ屋さん:

「こんばんは〜。
あ〜やっと来れましたわ〜

 

っと、地上げ屋さんが玄関を
入った途端、

ぎょっとした顔をして
地上げ屋ッチは半歩引き下がった。

 

降参

(おのれ〜、びっくりしたな〜も〜〜)

 

(続く)
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