霊能者シリーズ・16・戦争の犠牲者たち

野ションからバスに戻ってみたら、
隣のSさんが、

突然手を併せて震えている。

「うっうぅ~ごめんなさい!
ごめんなさい!真っ青」  って、

罪悪感むき出しの表情で、
苦しそうにうめき声をあげている。

Sさんは、普段、自分は鈍感だと
言っていたけれど、

なんのなんの。
しっかり憑依ってるぞ。

 

先生は、
「窓のカーテンを閉めなさい!」

っと、大きな声をあげて
生徒に支持を出した。

 

なななんと、野ションをした場所から、
靈が私達に付いてきて、
集合し出したのだ。

走っているバスの窓から、

山盛りの幽霊が
窓に張り付いて覗いていた・・

・・らしい。(実は私には見えなかった)

 

先生:「那旺ちゃん、早くヒーリングを
しなければ!!」

と先生に促され、
先生と二人でヒーリングを始めた。

先生:「双子の子供2体と、その母親
の靈が、Sさんに乗り移っているわ。
それだけでは無さそうだけれど、
今は分からない。。

Sさんは顔色が蒼白になっている。
これは、相当ヤバイかも・・・・。
っと直感でわかった。

先生と私は集中して、
Sさんにヒーリングを送り続けた。

タイムメリディアンの社長は、
彼にとってヒーリングというものが
斬新だったようで、

私たちの迅速な態度を見て、
感心してくれたみたいです。

 

 「僕は、

本当に感動した!!

感動

 

って言いながら、
私たちがヒーリングをしている姿を
ずっと見ていてくださった。

 

Sさんは、なかなか意識を
戻さなかった。

「あ~、悲しい。ごめんなさい

って、飢えで死んだ子供の
お母さんの顔になって手を
併せている。

本当は自分も死んでいるのに
靈は気づいていないようだ。

このお母さんは戦後60年過ぎても、
まだ同じ場所で、同じ感情で
苦しんでいるのだ。

感情には時間がないのだ。
過去も未来も今ここにある。

 

それから、1時間もしたら、

先生:「2人の子供と母親の靈は
静まった
ようだわ。

でも、あとは・・。
とりあえず今日はこの位にしましょう」

っと先生がいうと、

手を併せて震えていたSさんは
手が離れてグッタリして寝てしまった。

 

そして私たちもいつの間に寝た。

 

あとでSさんに聞いたら、
先生の仰っていた通り、

子供連れのお母さんの靈が
入ってきて、

お母さんの悲しみが伝わってきて
どうしようもなかったと言っていた。

野ションをした道は、
戦争中、兵隊さんたちが満州から
引き揚げようとしたが、

途中で食べ物が無くて飢えや寒さ、
病気で行き倒れになったという
場所だった。

要するに、私たちが通ってきた
バスの経路は、

戦争の引揚者が行き倒れに
なった道を、ずっと通ってきた
ことになる。

飛行機も、高速道路も、
私達にわざわざ使わせなかった意味が、

これを聞いて何となく分かった。

 

「迎えに来てほしかったんだね!」

 

「苦しみを分かち合って欲しかった
んだね!」

 

 「人生をもっと楽しみたかったんだね!」

 

 「何か伝えたいことがあったんだね!」

 

「誰かに言い残したことが有ったんだね!」

 

「生きてきた証を思い出して
欲しかったんだね!」

 

きっと靈たちは自分が
死んだことにまだ気づいて
いないのかもしれない。

 

かわいそう

 

辛かったね。
戦争の為に・・・。

 

愛しています

 

<続く>