(前回からの続き)
私は子供の頃の
あるワンシーンを思い出した。
目の前で姉が泣いている。
歯を食いしばりながら、
涙をこらえようと、唇が震えていた。
私は、
その時、絶対にみてはいけないものを
見てしまったと感じ、
恐ろしさのあまりに変な行動を
とっていた。
姉の涙に気付かない様に
おどけてみせたのだった。
多分ひょっとこ踊りみたいな事をして、
変顔をしながら姉のそばから離れた。
(ねぇちゃん、こんなんでどうや~?)
その時から私は、
辛い時や悲しい感情を感じそうになると、
おどけてごまかす癖が付いた。
私がおどけた訳の奥深くには、
こんな思いもあったようだ。
私の姉はいつも
「輝いていなくてはならない
」
思いが強かったからなのだ。
何故にそう思ったかは分からないが、
ある気がするのね。
感情は魂の記憶として刻印され、
(この思い込みに忠誠を誓いますぜ)
絶対に輝いていなくてはいけない
はずの姉が目の前で震えている![]()
この誤差を埋める為には、
姉を傷つけたくないし、
気づかないふりをしておどけるしか
他に方法は見つからなかった。
ちょっと舞台はかわっちゃうけれど、
さらに姉の事で、
自分の思い込みにビックリした
事がありました。
私が中学2年生の時に姉は
嫁ぎました。(しゃみしかった
)
姉が嫁いだ先の団地に遊びに
行った時の事です。
姉の家のトイレのドアをみると、
上の方がガラスに張りになっていました。
だから、トイレの電気を点ける
と、
見えるのだ。
そこで、私は何を発見したかというと、
![]()
って気付いてしまいました。
私は少なくとも14年は姉と一緒に
くらしていたのに、
姉がトイレに入ったのを見た記憶が
なかったのか?
そんなはずはないのに、
何故に姉はトイレに入らないと
思い込んでいたのか??
でも、団地に行ったときは、
姉がトイレに入ったのを発見
して
しまった。
と同時に、一歩譲ってお姉さんは
オシッコはする人だと認めても、
「まさかウンコなんてするはずがない!」
・・・マジで考えたくなかった。
よくよく考えると支離滅裂なのだけど、
思い込みって凄いパワーがあるのね。
で、姉が便座に座ろうとしている
シルエットを見た時に、
私は一瞬血の気が引いて・・・・
、
絶対に見てはならないオキテが
破られてしまうと、目を逸らした。
そういえばタモリは、
吉永小百合は絶対ウンコをしない
と言い切っている。
ポジティブ投影を持つと、
そんなエグイ事を考えるのも
恐れ多いと思うものだ。
今から考えると、
これが4歳から芽生えた
私のポジティブ投影の
大人になってある事がきっかけで
姉と縁遠くなった時期が何年か続
その間に、
ポジティブ投影をする事になる。
ネガティヴじゃなくて
ポジティブなんだから
別にいいじゃんか!
と思う人もいるかな?
それでも、ポジティブだったとしても
投影は投影。
皺寄せが来るものなんですね。
これについてはまた書きますから
待っとってね!
さて、さっきの場面に戻りましょう。
(ごめんちゃ、寄り道しすぎたので、
また次回に持ち越しします)


